あなたのからだは、食べたものでできている

私たちのからだは、食べたもので作られ、使い方で変化します。

目に見える外見だけでなく、血管や血液、骨などの見えない部分も同様です。からだの使い方は、運動だけでなく、歩いたり、座っているときの姿勢など、日常生活の筋肉使いの積み重ねが大きく反映します。お腹まわりが気になるなら、腹筋が緩んで過ごしていないか振り返ってみましょう。

食事をチェックするポイントは、食べたカロリー(エネルギー量)の内訳と、食材の組み合わせ方です。

カロリー源となるのは、糖質、脂質、たんぱく質の3つの栄養素とアルコールです。食事のカロリー源の内訳がどうなっているかをみてみましょう。食事以外で食べたり、飲んだりしているものは、パッケージの栄養成分表示でわかります。

よくある食事パターンをピックアップしてみました。

パターン①

ご飯や麺が好き、食べる量も多い ⇒ 糖質の割合が高くなります

糖質は、ご飯、パン、麺などの主食の他に、いも類やとうもろこし、かぼちゃ、果物、甘い菓子類やせんべい(材料がお米)などに多く含まれています。糖質は、効率のいいエネルギー源ですが、必要以上にとると、脂肪として蓄えられます。また、菓子パンだけ、おにぎりだけのような糖質だけの食事は、血糖値が上がりやすく下がりやすいため、空腹感を感じるのが早くなり、間食につながる可能性もあります。

パターン②

肉たっぷりのボリュームのあるおかずをよく食べる ⇒ たんぱく質や脂質が多くなります

肉や乳製品などは、動物性の脂質を多く含みます。糖質を制限し、その分、たんぱく質の食材を増やしている方は、食材の脂にも注意が必要です。また、たんぱく質の過剰は、余ったものを排出するときに腎臓に負担がかかることがわかっています。

パターン③

お酒をよく飲む ⇒ アルコールは、油の次に高カロリーで、中性脂肪の合成を促進させます

アルコール1gは7kcalです。アルコール度数の高い焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は、糖分は含まれていませんが、ビールや日本酒に比べてアルコールによるカロリーが高くなります。アルコール度数の低いビールや酎ハイなどは、糖分も含まれます。適量飲酒量のビールのロング缶500mlと日本酒1合のカロリーは約200ml(コンビニの鶏五目おにぎり1個分程度)。また、お酒を飲むと食欲が増し、食べる量が増える人は要注意です。お酒は、適量が体にはいいですね。

パターン④

主食、肉などのおかずも控えてサラダ中心 ⇒ カロリー、たんぱく質の不足、ドレッシングの使い方次第では脂質過剰

筋肉や内臓などのからだを作るもとになる、肉や魚、卵、大豆製品などに含まれるたんぱく質が不足すると、からだの材料を補うことができなくなります。筋肉量の低下、疲労感、貧血、免疫力の低下などがおこります。慢性的な不足は、少ないカロリーでも生活できる省エネモードのからだを作ります。

 

食べたものが、消化吸収され、からだの必要なところで効率よく、使われるためには、食材の組み合わせが重要です。糖質・たんぱく質・脂質をエネルギーにする時には、ビタミンB群が必要です。ビタミンB群は、たんぱく質の食材や、野菜などに多く含まれます。食品に微量しか含まれないビタミンやミネラルをはじめ、栄養成分は、お互いに作用し合って使われています。

1食のベースは、①ご飯や麺、パンなどの主食、②肉や魚、卵や大豆製品のたんぱく質から1品、③野菜は生なら両手1杯、ゆでたものなら片手1杯になります。主食の量は、動く量や体重管理により調整しましょう。